masii’s notebook

僕がときどき投稿するDTM作品について、などの予定

2099

タイトル通り、2099年の世紀末を想像した内容です。

ま、1999年から2000年ほどインパクトがあるわけではなく、小さな世紀末なんだろうなと思いつつ。気が早いよとか、そういう細かいことはおいておいて。

年末に出すタイトルとしては雰囲気があうのではと。

 

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Wikipediaによれば、

-なお、「世紀の最後の年」としての世紀末は、西暦で下二桁が99の年(例:1999年、2099年)ではなく、西暦で下二桁が00の年(例:1900年、2000年)である。-

でもまあ、2000年が世紀末といわれてもそんな気がしないのが人情で、やはり1999年の9羅列が押し迫り感がありますよね。

 

さらに前々回の19世紀末は、

-19世紀にヨーロッパで用いられた「世紀末」(特にフランス語の Fin de siècle〈ファン・ド・シエクル〉)には、「世紀の末」という本来の意味に留まらない二つの含意があった。一つ目は、繁栄した時代(19世紀に即せばベル・エポック)の末期の退廃(デカダンス)である。二つ目は、一つの世紀ないし時代区分が「終わる」時に待望される切迫した変化を見越した興奮や変化への絶望である。これらの思潮により、19世紀末には「世紀末」という概念が(ヨーロッパの人々の中で)かつてないほど意識されるものとなった。-

1900年という中途半端なキリ番にかかわらず盛り上がったということです。

まじめなことをいえば、世の風潮はきっと20世紀末よりデカダンスに近いのではと思いながら、「待望される変化への興奮や変化への絶望」というのはすでに深まっているんじゃないかと。きっとそれは、社会がというより個々人の感性に及んでいる気がします。

 

話を戻すと、当初はそんな深いことを考えてもおらず、仮詞として語感だけでいいかげんに作ってあっただけです。今に不満がある主人公が将来逆転してやるって根拠なく思ってるかんじで。仕上げるには詞を全面書き直しかなと思っていたのですが、サビの「twenty-ninety-nine~」ってところを別のものが思い浮かばず苦戦していたら、itsmeさんが仮詞のまんまでわりといいんじゃない的なことを言ってくれたので、方向転換しました。英語的にもセーフかなということで(ほんとは「twenty-ninety-nine is right there」になるとよりいいみたいですが)。

あとは、19世紀末のデカダンス文学をたどって出てきたボードレールの詩や言葉などを少しヒントにしました。実は動画をよくみていただくと、こっそり原文のまま書いてあったりします。

 

「2099」
Lyrics by masii

さて、空から一目散に飛び込んで
ずっとさめざめ反省ばっか意味ね
だって端から大絶賛でハッピーエンド
どうせどうせ構っちゃいられねえ

でもいい 

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも消えろ
とどのつまりは完成形さ
どうだっていいんだ世紀末ルール
使い切ったパロディ
狙い定めて
Codaはミスチューニング

やっぱこれならもう沢山で退散で
つきましてはハートばっか意識
ちょっとそこまでなんだったら明日まで
どうせどうせ眠っちゃいられねえ

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも爆ぜろ
いっそこのまま最終章さ 
なんだっていいんだ世紀末ムーブ
呆れきったバニティ
逃げ場無くして
Codaはミスチューニング

2099 is there
秒を刻め、もうなんもかんもリアル

2099 is there

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも消えろ
とどのつまりは革命前夜
無駄だっていいんだ世紀末ルード
壊れきったメロディ
零れおちそうな
Codaはミスチューニング

*Coda: 終結

 

まあ、毎度意味がよくわからない詞ですみません。

一応音楽関係のクリエイターをにおわせる内容になってて、例によって自分を投影している面もあると思います。

最後、「Codaはミスチューニング」というフレーズは、これも最初の仮詞からあったのですが、Codaは曲の終結部という意味です。楽譜の記号的にいうとΦに横棒がはいったみたいなやつで、動画では真ん中にいすわるやつです。今作においては世紀末の象徴のつもり。
で、終結部=最後の最後でチューニングが狂ってしまうという、世紀末にかけたアイロニーみたいなもので。

 

今回TeaSodaさんにイラストをお借りしました。詞を仕上げるときにはこのイラストを想定してたので、イラストからの影響もあると思います。

動画では今回自分なりにAVIUTLを勉強していろいろうやってみました。

なんか画面がちゃがちゃ変化してますが、TeaSodaさんのイラスト1枚以外の素材は使ってません。あとはAVIUTLの機能で加工してます。慣れないことと非力なPCの限界もあり、曲作りより大変だったかもしれないです。

TeaSodaさんは色調含め加工を許してくれているので、ここまでいじれたと思います。ありがとうございます。

ちなみに、間奏に突如入る円状の回転図形が気に入ってるんですが、AVIUTL機能だけで作ってます。これにもTeaSodaさんのイラストを実はかましていて(色合いの抽出)、やたらイラスト1枚しばりにこだわってます(笑)

 

さて、音楽のほうですが、ここのところずっとやってるループ構成です。基本はSWINGさせてます。

不要かもしれませんが、耳につくであろう音を解説すると、

ベースは、HALION SE(CUBASEの内蔵音源)のIn Da Club BassにアクセントとしてSpireのSQ Reverse DPというシーケンス用音色から頭の音を加工して重ねてます。

終始なっているシーケンス的な部分はHALION SEのQuiet Enjoymentをもとにいじってます。

サックスがところどころ入りますが、HALION SEのNoisy Baritone Sax。これ音がかっこいいので好きです。

リフのオルガンは、Hybrid3のFast Rotaryです。

こうやってみると、やはりHALION SEとHybrid3で作っている始末。おかげでプロジェクトが超軽い。

あとはボーカル系は、いつものゆかりさん。間奏で呟いていますが、ゆかりさんのEX.VOICEとA.I.VOICEを組み合わせて加工してます。

 

プラグイン系は以前から変わったものを使ってないので、残念ながら特に書くことはないです。
実はとうとう念願のKOMPLETEを半額セールで購入してましたが、結局ずっとインストールしておらず先日やっとインストールしました。使うのは今後作品を作ったときになると思いますが、そのときに少しましなプラグイン活用情報としてお伝えできるといいなと思ってます。

だいたい僕がプラグイン情報を書くこと自体おこがましいかもしれません。でも以前にいくつか反応いただけたので、今後も機会あれば書いていきたいと思います。

 

今年を振り返ると後半4作品を投稿できたので、割と頑張ったのかなと思えます。どの作品も作った意義があると思ってて好きなのですが、ただ、ほんとの意味で聴いていただくに値するものを作ることができたのか少し疑問に思ってるというのが正直なところ。自分でいうのもなんですがクオリティというものを勘違いしているかんじがします。itsmeさんのイラスト・動画などに助けられているだけではと思えるところが大きく。

また、自分らしさや、リスナーとなってくれる方のことをきちんと考えてつくらないと、聴いてもらえないし、自己満足すらできないなと思い始めてます。こんなことを書くと、聴いていただきさらにブログをここまで読んでいただいた方に失礼なことになるかもしれません。ちょっと今考えていることを書いておきたかったので、ご容赦ください。

 

また新作を出すことがあったら、その時はぜひよろしくお願いします!

ありがとうございました。

 

 

 

レシピ

無色透名祭Ⅱの参加曲です。

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もともとはイベント参加のつもりは全くありませんでした。

以前からイベントには正直いい印象がなかったので、無色透名祭Ⅱに投稿するなど思いもしなかったのですが、たまたま出来上がった時期が応募締切のころで、まぁこのイベントならいいだろうと参加しました。その名のとおり、参加したことも無色透名に消えて行ってくれそうで(本人投稿としてキャプションには参加曲と書きますが)。雰囲気だけ楽しめたらと。
結果はお察しのとおり何にもならずですが、リスナーに気に入ってもらうために何が足りないかなど、イベントならではのいい気づきがあった気がしています。

本人投稿版としては、あとで音に不満がでてきたところをいじってて一応別バージョンになっています。

 

僕の中では、過去作「シャル・ウィ・ダンス」の方向性の曲です。アップテンポでちょっと早口なかんじの部分があってと。

歌詞は煮え切らない関係を料理に例えて、あちこちに料理をイメージする言葉を選んでます。たとえば、冒頭の「四角四面に並ぶ贖罪」の贖罪(しょくざい)は食材にかけていたりとか。

 

レシピ

最早テーブルは詰んだ関係
四角四面に並ぶ贖罪
丸く収めた体がいい
壊したい

何時もあーだこーだループ三昧
予ねて言いたかった事だって
既に賞味期限切れてる
無視したい

貶されたり
囚われたり
結局そのままでいい

きっと君との世界はどーしようもない
ずっと繰返すしかないのさ、このまま
どーせ僕らのレシピは未完成
ずっとずっとずっと

どーしてこーしてるんだっけ?
また堂々巡って戻るだけ
キョドった挙句に遮って
や、全てを諾々パラノイア

あーしたこーしたどー言った?
都度精神衛生侵されて
で、諸行無常の苦みだけ
てな、茶番をつくづくショータイム

どーにかこーにかなればって
またどっちつかずに賭けるだけ
で、酸いも甘いもそのままで
果ては毒毒ユーフォリア

どーにもこーにも離れない
発展停止で五里霧
で、すりおろしちゃって無くなって
濃縮還元ランデブー


最早どーもこーもない前提 
いっそどーにでもなればいい

兎角愛だ恋だソース満載
かつて知りたかった事なんて
既に消化不良胸やけ
耐え難い

躱されたり
飾られたり
結局そのままがいい

きっと君との世界はどーしようもない
ずっと繰返すしかないのさ、このまま
どーせ僕らのエンドはどーだっていい
ずっとずっとずっと

どーしてこーしてるんだっけ?
その成分表示のペルソナで
所詮色とりどり飾り付け
や、全ては見す見すルッキズム

あーしよこーしよどーしよう?
やば、自由度高すぎ匙加減
で、味見未了の世界線
てか、メインは全くアンノウン?

どーにかこーにかなればって
またリンゴに願いを懸けるだけ
で、酸いも甘いもそのままで
果てはわちゃわちゃレトリック

どーにもこーにも離さない
発展途上で五里霧
で、すりおろしちゃって無くなって
濃縮還元ランデブー?!

 

イラストも前回同様しろくろさん。しろくろさんが同時期に投稿されたもの(タバコシリーズ?)をお借りしました。今回もタイトル改変など快諾をいただき感謝しています。

で、動画も前回と同じように最下段の黒帯のところに淡々と歌詞を出すだけのものを作ったのですが、その後色気が出てしまい、いろいろ文字とか動きをつけてしまいました。AVIUTLは最近ちょっと勉強してたのでイージング処理とかつけてますが、センスいいかんじにするには修業がたりなさすぎました。なにしろ、しろくろさんのイラストがとても素敵なのでその印象を損なわないようにとだけ。

 

さて音のほうですが、相変わらず単純です。

メインのシンプルなピアノバッキングが延々なっているのですが、これは毎度のAddictive Keys UprightのFunky Uptight。ハイローをカットしてローファイぎみに。この憂鬱で無機質なかんじが地味に曲を支配してる気がします。

ドラムは、CymaticsのFutureBassのサンプルパックから、スネアとキックを使ってます。そこにAddictive DrumsのスネアとHybrid3のキックを重ねている感じでしょうか。よく使う組み合わせなのでテンプレ化してます。

リードシンセは、HALION SEのElectrohornとHybrid3のSinging Filter Leadをたぶんそのまま使ってますね。とぅるとぅるしたバッキングはHALION SEのElement Organです。
シンセまわりは正直Hybrid3とHALION SEだけでいい気がしてます。

たぶん初年度から現在までプロジェクトファイルみるとHybrid3ばっかり使ってます。あまり主張する音はないですが、すんなり馴染む音が多かったり、繊細でバランスのいい音が多い気がしていて、僕の楽曲の雰囲気にはマッチするので気に入っています。そして最大のアドバンテージとして動作が軽い。まず選ぶ理由は軽さからだと思います。よくセールしてるようなので、ご興味があったら入手されてみてください。ちなみに僕はAIR製品が無償配布しまくっている時期に手に入れました。

ミックスとかマスタリングは下手なので、ご参考になりませんが、ここのところ、FrontDAWをバストラックにFIRETHECLIPをマスタトラックに指すのが僕の中ではやっていますとだけ。ミックスはさぼってきただけに、今後うまくなりたいものです。

音関係は読んでくださるかたになにかの足しになるかもと思うので、また追記していきます。

 

Stella+

投稿できてよかった。

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masiiとしては前作の「Moon」から宇宙つながりです。

「Stella」は星という意味です。星や人の趨勢。

 

詞はitsmeさんなので、きっと別途ブログで解説が出ると思いますのでそちらを。僕はいつものように自分の備忘をかねて音のほうの制作ブログということで。

あと、前回の「Moon」の時に使用音源などの話題をいれたら、反応いただけた方がいたので、今後もできるだけ書くようにしたいなと思います。

 

サウンド的に味のあるものになればと思いながら作りました。

 

特にイントロは、ちょっと中国的なイメージをいれたくなり、最初に揚琴(ようきん)が入って、そのあとに胡弓(こきゅう)が入るのですが、この作品の特徴というか方向性になっているところがあります。全面的ではなくてちょっとエキゾチックなスパイスになればいいという程度ですが、割とそういうのが自分にとってはポイントだったりするので。

揚琴はNIが無償で配布してたKontakt音源です。とてもいい音でいつか使ってみたいと思ってました。胡弓はほんとは二胡音源を探していたのですが、いい音ののものは有償音源しかなさそうであきらめていたところ、HALionSEでkokyuという結構いい音のプリセットを発見しました。調べてみると、胡弓は日本の三味線に近い楽器のようで二胡とは源流も違うようです。ま、音がよければ問題ないかなと。

 

そのあとワンコーラスして間奏に入りますが、ここは胡弓ではなく、シンセとちょっとうねるようなSpireのシンセベースにしています。プリセットのもとは何だったかわすれてしまいました。

 

このイントロや間奏で、itsmeさんの動画が白い光が宇宙に漂うのですが、これがまた綺麗で楽曲のイメージにぴったり合うんでとてもうれしかったです。

ちなみにゆかりさんもちょっとチャイナドレス的な要素がはいっていて、かなり無理をいってしまったかもしれません。

 

実は投稿を決めたのはまだitsmeさんの動画が完成してない時でした。前日の金曜日にXで予告をした時点では動画は見ていなかったのです。ただ、イラストは先に見せてもらっていて気に入ってて、後ろの星空は動く予定だとのことで、それ絶対いいと確信してたのでちょっとフライングだけど予告しました。

結果的には上記のシーンなどが予想以上によくて、感動したという次第。

なんか、白い光の筋が龍にもみえ、魂にもみえる。ちょっと中国風の音とテーマをうまくミックスした表現だし、昔からitsmeさんの動画の非凡な表現はこういう象徴的に動く小さな物体あるいは動く繊細な絵みたいなところに現れてる気がします。典型的なのところではLa in Sol-Faみたいに。個人的には今後も追求してほしい。

 

ということで、この作品は動画だけでもみてほしいです。

 

「Moon」は、自分でいうのもなんですが、過去自分がしあげた「動画」の中では最高なものになったんですが。。あ、いや、だいたいitsmeさんのイラストが占めているのですけど笑

いや、ちまちま星を動かしたり光の表現を入れただけのものですが、その機微が自己満足的に良かったんですよね。

対比して、「Stella+」を見ると同じ宇宙を扱うにしても全然世界観が大きくて、その違いが連作となる中で面白いなと。

なので、できるだけ間を空けずにリリースしたかったんですよね。昨今珍しくリリース間隔が開かなかったのはそういうことです。

 

かなり脱線したので、話を音に戻します。

終始鳴ってるギターはAmple Guitar TCです。最初はこれとシンセでだいたい全体構成を作ってました。終始カッティングみたいかんじのと、Bメロのディレイかけたアルペジオのところ。

ピアノはいつものXLN Addictive Keysのアップライトです。イントロでは、アタック部分だけ揚琴であとピアノみたいになってるかもしれません。

主要なシンセはやっぱりHybrid3ですね。イントロ、間奏のリードとキコカコしたアルペジオみたいなところ。もとになったプリセットは昔なので忘れてしまいました。ブワンブワンした低音ストリングスのシーケンスはFlashbackというプリセットみたいです。

いつ作り始めたんだっけとフォルダを見てみると最初が昨年末でした。テンポは152BPMと速めですが、8ビートでストレートでゆったりとしたかんじにしたかったようです。なんかクラップがはいるタイミングも朴訥で気に入ってますね。

中盤曲調が変わるところで、ゆかりさんが「あ、あ、あ、あ」っていってるのは、CUBASEのLoopMashで4分ループやってるだけで、ちょっと間抜けなかんじですが、そのあとにドライなシンセとかぶって印象が変わっていくので、少し気に入ってます。

 

全般支離滅裂な長文になってしまいました。

個人的な備忘ですが、何か役に立ちましたら。

 

Moon

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久しぶりの投稿になりました。シンプルですがなかなか苦労した作品です。

 

1年以上前、かなり以前からイントロの繰り返し部分だけ作ってあって、最初のキーンという音の響きが好きだったのでなんとか作品にできないかと、後ろの部分を作ってはボツにしてを繰り返してました。半ばあきらめてました。

今回サビのところがやっと気に入ったかんじになったので、まとめることができました。

 

ところで、世間ではサビから作る方が多いと聞きますが、僕は前から順番に作るしAメロが好きな方なので、いつも「なんでサビなんか作らないといけないんだろう?」と思うくらいで。それどころか「Bメロもいらないんじゃないか?」とすら。要するに展開力がないのでしょう。その後「サビはともかくこのままでは作品にならない」と思い直してサビ的なものをつくります。
なので僕の作品は自分でいうのもなんですが「これサビ?」みたいな曲が多いです。きっと僕は歌を作るっていうのが未だによくわからないんですよね。

 

なので、この曲が完成して投稿できたのはほんとによかったと思います。

 

イラストはitsmeさんに描いてもらいました。
僕がペイントで1分くらいで描いたイメージらくがき(ですらないもの)をもとに素敵なイラストを仕上げていただきました。
itsmeさんらしくもあり、らしくもないかんじの、絵本のようなメルヘンチックな絵でとても気に入ってます。

 

動画もとてもシンプルにしました。歌詞の文字が浮かんでは消えるだけに見えますが、実は小さな星がいくつも動いています。部屋の中ですが宇宙を感じられるitsmeさんのイラストにあったかんじにできたのではと思ってます。

 

読んでいただきありがとうございます。

また次の投稿ができるようにがんばります。

 

ー追記ー

読んでくださる方のために少しでも足しになる情報を書きたいので、使ったプラグイン関係のこと。

まず、ピアノはXLNのAddictive Keysアップライトです。これは頻繁にあるセールで半額の5000円くらいになったときに買ったやつです。ほんとはグランドが定番らしいですが、気の迷いでアップライトを買ってしまいました。気に入ってるのでよく使います。今回はサスティーンペダルをかなり細かく使ってます。よくある情報で、ピアノ音源はサスティーンペダル使わなくても音価を次の音まで目一杯繋げば同じと聞きますが、少なくともこの音源ではペダル使用時は全く響きが違って煌びやかなので、コードの変わり目以外もちまちま踏んだり離したりを調整してます。本来の使い方かどうかわかりませんが。あとベロシティもちまちまやってますね。
気に入っている冒頭キーンという音はCUBASE内蔵のGrooveAgentのTu Tunesというキットのシンバルとパーカッションを組み合わせたいい感じの残響のパターン。それぞれ単体だとなんということもない音なので不思議なところ。この音が気に入って一曲作りたいと思うくらいには。
ポーンというソナーのような音は、CUBASE内蔵のRetrologue。
後半の宇宙っぽいSFXは、Hybrid3ですね。これもDTM始めた年にタダで配布されてたやつです。今時のゴリゴリの前面に出てくる音ではないですが、後ろの方で鳴るにはぴったりの軽くさらっとした音で使いやすいです。Spireとか新しめのシンセも持ってますが癖が強くて使いこなせず、まずは動作が軽くて勝手知ったるHybrid3でトライするのが習慣で、過去シンセ音の半分以上はこれですね。
エフェクト系は最近はLo-Fi志向になっているので、Lo-Fiのエフェクター、これも無償配布だったTape MELLO-FIが好きで今回も使ってます。Lo-Fiエフェクターはプリセットのデフォルトでノイズ入りになるので切るのを忘れがちです。できればデフォルトはなしのほうがいいのですが。H-Delayでもよく失敗しています。

こんなところです。何かの足しになれば。

 

Solitude

夏の暑い頃に作り始めた作品です。

 

石黒千尋さんのチャンネルに曲を提供させていただいたとき、A.I.VOICE結月ゆかりをプレゼントしていただいてたので、今回使ってみました。

 

空蝉(うつせみ)という作品イメージがあり、空蝉にまつわる古い歌や文章を読んでもらい、それを貼り付けて作れないかと試行錯誤しました。

結果的には全般ではなく一部分に使った形になりました。

かわりにボーカロイドのゆかりさんがAメロとかは音階を使わないかんじの歌い方をしています。

 

雨の音は途中から入れ始めて、そこまでは割とデッドなかんじだったのですが、余韻をつける音に全体を見直しています。

このあたりで夏の雨、空蝉、肯定的孤独といったイメージになっていきました。

 

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最初のAメロを作った段階で継続するかどうか判断するのですが、この曲の場合は、ああ、これあんまり世間にない雰囲気でいいかんじだなと即決しました。

 

あと、過去作[ réɪ ]とリンクしているところ。

遠く、遠くという展開は[ réɪ ]と同じで、関係性を想起するところがあります。

最初は意識せず歌詞を考えていて、あとで繋がってしまったのですが、あくまで別世界ととっていただければと。

 

いつもあまりミックスは(技術がないので)がんばらないのですが、この曲はスカスカなのでEQのバランスひとつでかなりやぼったくなってしまうため、自分としては割とがんばったほうです。

がんばってみると気が付いて身につくこともあり、よかったと思います。

 

今回いれてみてよかったプラグイン

FIRETHECLIP クリッパーです。CUBASEユーザへの無料プレゼント。今回は圧をあげないかんじにしてますが、その分このクリッパーで色合いが良くなった気がします。今後もマスタリングで使っていきそうです。

CS-80 シンセ。これも同上でプレゼント。アナログシンセ音源は何かと重宝するのでこれからも使いたいですね。

SERUM シンセ。今年に入ってからサブスクで導入しました。パッドの冷ための音がとてもいいんじゃないかなと思います。さすが人気シンセなだけあるし、なにしろ見た目がかっこいいのがいいですね。この作品のイメージには貢献している気がします。でもサブスク高くて維持がたいへんなので、投稿後にキャンセルしてしまいました笑。また同じような音を使うときに再開しようかな。

 

いつみさんには作成段階から聴いてもらっているので、展開などはいろいろ意見をもらってます。その流れで動画を作ってもらったのでスムーズでした。

とはいいながら、僕の中での映像イメージがぶれていたので、例えば室内のイメージかというとそんな気もするしない気もするといったかんじ。結局は心象の要素が大きいということでそっちの方向にしてもらいました。

結果、予想以上に繊細で美しい動画に仕上げてもらえてよかったです。

こういうのが作れるからMattie-S作品はいいなあと自分で思ってしまいます。

 

読んでいただきありがとうございます。

徒然に書いたので気が付けばまた追記していきます。

ではまた。

 

KARISOMEユートピア

1960年台に行われたUNIVERSE25という齧歯類、要はマウスのユートピア実験の話をいつみさんから聞いたのが詞の発端です。

食料や水を無制限に与えて、病気を予防し、天敵のいない環境(ユートピア)にマウスを住ませると、最初は爆発的に増えるんだけど、そこから格差社会が生まれ、貧困層は身を寄せ合い集団行動をするようになり、引きこもりやストーカーが生まれ、子育てができなくなり、最後は滅んでしまうというもの。

これが現代の人類に似ているということです。

 

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仮初(かりそめ)のユートピアの崩壊の中で生きているという詞です。

僕たちは身を寄せ合う気もないはず。なのに、みんな近くにいて、でも、みんな勝手なことをやっている。

そんな詞。

ただ、

 踊れ!この世は続くぜ
 さあ!終わらぬ宴さ

のくだりは実験と違って終わらないと言っているつもり。

ラットの僕らも実験者も結末はわからない。

 

KARISOMEユートピア 作詞:masii

相応に身の程わきまえて
最小にルールはそれだけ

強欲にお気に入りあつめて
低俗にこの街喰らいつくしている

もう僕の手は甘い快楽に塗れて
気がつけば寝ても覚めても

そう
罪悪感 スノビズム
とっくに エゴイズム
あっちもこっちも勝手三昧やってんだ

ラットのリアリズム
世も末ヒロイズム
本気も演技もどうせじゃれあっているだけ

しゃらんらーるりららら
しゃらんらーるりららら
あいつもこいつもきっと淋しいだけさ

踊れ!この世は続くぜ
さあ!終わらぬ宴さ

一切合切使って
拍手喝采って

そんで結末や如何に?


僕たちは身を寄せ合う気もないはず
真逆だね
そしていつしか

ねえ
背徳感 ロウディズム
とっくに メカニズム
あっちもこっちも猿芝居でやってんだ

嫉妬のシニシズム
世も末ニヒリズム
狂気も演技もどうせ山師のフェイク

しゃらんらーるりららら
しゃらんらーるりららら
あいつもこいつもきっと淋しいだけさ

踊れ!この世は続くぜ
さあ!終わらぬ宴さ

一切合切使って
拍手喝采って

そんで結末や如何に?

 

音楽のほうの話も少し。

リズムはめずらしくハネてます。ただ、ハイハットだけハネきってないです。最初はぴったりに?ハネるようにスウィング調整してたんですが、今のままのほうがなんか全体のムードにあうので戻しました。

あと、スネアが入ってません。ひたすらキックが四分打ちで、フィルインすらないです。

ずっとピアノがちゃかちゃかいっているかんじがいいかなと思って。

 

Spliceのお試し無料期間だったので、少しサウンド素材が多いかもしれません。前もLoopcloudが無料期間だったときもそうでした。

まあ、技術的なところは少し勉強になったところが多いのですが、使いこなすには道のりは長そうです。

 

何を作ってもマシーらしいと言っていただけ、この曲もそう言っていただけてうれしいかぎりです。ただ、どうも自分ではこの曲はマシーらしくない部分もある気がしています。いいか悪いかは別にして。というかいいか悪いかはこの作品だけでおわることではないし、いろいろあってこの先の作品がいいものになっていけばいいと思ってます。

 

読んでいただいてありがとうございました!

 

魔法使いの研究所

ゆかりさんの中の人である石黒千尋さんから依頼をいただき、YouTubeチャンネルエンディングBGMを制作しました。タイトルは「魔法使いの研究所」です。

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もちろん、依頼をいただいたときは盛大にびっくりしました(笑)

作曲をはじめてから今日まで、ずっとボカロはゆかりさんを使ってますからね。ご本人からお話があるなんて夢のよう。

石黒さんは、マティスで投稿した「午前零時」を気に入ってくださったとのことでした。

これがとてもうれしかったのです。「午前零時」は自分としてはとても気に入っていたのですが、地味だからか手ごたえが薄く…「気に入ってくれる人もっといたらなー」といつみさんとよく話していたところ、まさかの展開。

 

石黒さんからは、音楽はのんびりまったりできるイメージとのこと。

最初は「午前零時」を気に入ってくださったならそのまま使ってもらってもいいなと思ってましたが、BGMなので歌なしだし、「午前零時」のテーマは結構暗いんですよね。石黒さんのチャンネルを視聴させてもらうと、とてもほんわかしたかんじ。

そこで、曲は明るめの曲調として全く新たに作ることにして、「午前零時」の音色や素材を使っていくことにしました。

 

なので、聴いていただくとわかりますが、ムードはかなり違うのですが、双子のような曲になっています。

ちなみに、いつみさんのイラストも同じように「午前零時」の構図を踏襲していますね。

 

そうそう、曲の後半に明後日の方向にころころと展開するところがあるのですが、石黒さんに「魔法使いの研究所みたいなイメージで好き」と評していただいたので、ああよかったと胸をなでおろしたと同時に、そのままタイトルにいただいてしまいました。

チャンネルが、自由に楽しいことを実験している部屋のようで、石黒さんが魔法使い役というイメージを持っていたので、まさにそれやんと(笑)

 

■魔法使いの研究所

※せっかくなのでEDで使用されている箇所を開始位置にしてます。初回ということで放送冒頭でもたっぷりご紹介いただいていますのでそちらもぜひ。

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■午前零時

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ということで、光栄で得難い経験をさせてもらいました。

喜んでもらえてよかったし、使ってもらえてうれしかったです。

よく考えたら、ゆかりさんの曲をばかりつくってきて、とうとうゆかりさん(石黒さん)にお願いされた曲が、ゆかりさん抜きの曲(インスト)というのはおもしろいかも。

 

あと、石黒さんからA.I.VOICEゆかりさんをプレゼントしていただきました。

まだ使い始めたところですが、ボイスロイドのクオリティってすごい!

以前も作品の制作途中で、ここでゆかりさんしゃべり入れたら面白いなと思ったことがあるし、いろいろ夢広がります。

 

読んでいただきありがとうございました。

ではでは。

 

P.S.

BGMの制作ははじめてだったところ、親身に相談にのっていただいたシャルルさん(@SharuruDaYo)ありがとうございました。いろいろ勉強になり助かりました!