masii’s notebook

僕がときどき投稿するDTM作品について、などの予定

2099

タイトル通り、2099年の世紀末を想像した内容です。

ま、1999年から2000年ほどインパクトがあるわけではなく、小さな世紀末なんだろうなと思いつつ。気が早いよとか、そういう細かいことはおいておいて。

年末に出すタイトルとしては雰囲気があうのではと。

 

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Wikipediaによれば、

-なお、「世紀の最後の年」としての世紀末は、西暦で下二桁が99の年(例:1999年、2099年)ではなく、西暦で下二桁が00の年(例:1900年、2000年)である。-

でもまあ、2000年が世紀末といわれてもそんな気がしないのが人情で、やはり1999年の9羅列が押し迫り感がありますよね。

 

さらに前々回の19世紀末は、

-19世紀にヨーロッパで用いられた「世紀末」(特にフランス語の Fin de siècle〈ファン・ド・シエクル〉)には、「世紀の末」という本来の意味に留まらない二つの含意があった。一つ目は、繁栄した時代(19世紀に即せばベル・エポック)の末期の退廃(デカダンス)である。二つ目は、一つの世紀ないし時代区分が「終わる」時に待望される切迫した変化を見越した興奮や変化への絶望である。これらの思潮により、19世紀末には「世紀末」という概念が(ヨーロッパの人々の中で)かつてないほど意識されるものとなった。-

1900年という中途半端なキリ番にかかわらず盛り上がったということです。

まじめなことをいえば、世の風潮はきっと20世紀末よりデカダンスに近いのではと思いながら、「待望される変化への興奮や変化への絶望」というのはすでに深まっているんじゃないかと。きっとそれは、社会がというより個々人の感性に及んでいる気がします。

 

話を戻すと、当初はそんな深いことを考えてもおらず、仮詞として語感だけでいいかげんに作ってあっただけです。今に不満がある主人公が将来逆転してやるって根拠なく思ってるかんじで。仕上げるには詞を全面書き直しかなと思っていたのですが、サビの「twenty-ninety-nine~」ってところを別のものが思い浮かばず苦戦していたら、itsmeさんが仮詞のまんまでわりといいんじゃない的なことを言ってくれたので、方向転換しました。英語的にもセーフかなということで(ほんとは「twenty-ninety-nine is right there」になるとよりいいみたいですが)。

あとは、19世紀末のデカダンス文学をたどって出てきたボードレールの詩や言葉などを少しヒントにしました。実は動画をよくみていただくと、こっそり原文のまま書いてあったりします。

 

「2099」
Lyrics by masii

さて、空から一目散に飛び込んで
ずっとさめざめ反省ばっか意味ね
だって端から大絶賛でハッピーエンド
どうせどうせ構っちゃいられねえ

でもいい 

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも消えろ
とどのつまりは完成形さ
どうだっていいんだ世紀末ルール
使い切ったパロディ
狙い定めて
Codaはミスチューニング

やっぱこれならもう沢山で退散で
つきましてはハートばっか意識
ちょっとそこまでなんだったら明日まで
どうせどうせ眠っちゃいられねえ

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも爆ぜろ
いっそこのまま最終章さ 
なんだっていいんだ世紀末ムーブ
呆れきったバニティ
逃げ場無くして
Codaはミスチューニング

2099 is there
秒を刻め、もうなんもかんもリアル

2099 is there

2099 is there
ウェルカムさ、もうなんもかんも消えろ
とどのつまりは革命前夜
無駄だっていいんだ世紀末ルード
壊れきったメロディ
零れおちそうな
Codaはミスチューニング

*Coda: 終結

 

まあ、毎度意味がよくわからない詞ですみません。

一応音楽関係のクリエイターをにおわせる内容になってて、例によって自分を投影している面もあると思います。

最後、「Codaはミスチューニング」というフレーズは、これも最初の仮詞からあったのですが、Codaは曲の終結部という意味です。楽譜の記号的にいうとΦに横棒がはいったみたいなやつで、動画では真ん中にいすわるやつです。今作においては世紀末の象徴のつもり。
で、終結部=最後の最後でチューニングが狂ってしまうという、世紀末にかけたアイロニーみたいなもので。

 

今回TeaSodaさんにイラストをお借りしました。詞を仕上げるときにはこのイラストを想定してたので、イラストからの影響もあると思います。

動画では今回自分なりにAVIUTLを勉強していろいろうやってみました。

なんか画面がちゃがちゃ変化してますが、TeaSodaさんのイラスト1枚以外の素材は使ってません。あとはAVIUTLの機能で加工してます。慣れないことと非力なPCの限界もあり、曲作りより大変だったかもしれないです。

TeaSodaさんは色調含め加工を許してくれているので、ここまでいじれたと思います。ありがとうございます。

ちなみに、間奏に突如入る円状の回転図形が気に入ってるんですが、AVIUTL機能だけで作ってます。これにもTeaSodaさんのイラストを実はかましていて(色合いの抽出)、やたらイラスト1枚しばりにこだわってます(笑)

 

さて、音楽のほうですが、ここのところずっとやってるループ構成です。基本はSWINGさせてます。

不要かもしれませんが、耳につくであろう音を解説すると、

ベースは、HALION SE(CUBASEの内蔵音源)のIn Da Club BassにアクセントとしてSpireのSQ Reverse DPというシーケンス用音色から頭の音を加工して重ねてます。

終始なっているシーケンス的な部分はHALION SEのQuiet Enjoymentをもとにいじってます。

サックスがところどころ入りますが、HALION SEのNoisy Baritone Sax。これ音がかっこいいので好きです。

リフのオルガンは、Hybrid3のFast Rotaryです。

こうやってみると、やはりHALION SEとHybrid3で作っている始末。おかげでプロジェクトが超軽い。

あとはボーカル系は、いつものゆかりさん。間奏で呟いていますが、ゆかりさんのEX.VOICEとA.I.VOICEを組み合わせて加工してます。

 

プラグイン系は以前から変わったものを使ってないので、残念ながら特に書くことはないです。
実はとうとう念願のKOMPLETEを半額セールで購入してましたが、結局ずっとインストールしておらず先日やっとインストールしました。使うのは今後作品を作ったときになると思いますが、そのときに少しましなプラグイン活用情報としてお伝えできるといいなと思ってます。

だいたい僕がプラグイン情報を書くこと自体おこがましいかもしれません。でも以前にいくつか反応いただけたので、今後も機会あれば書いていきたいと思います。

 

今年を振り返ると後半4作品を投稿できたので、割と頑張ったのかなと思えます。どの作品も作った意義があると思ってて好きなのですが、ただ、ほんとの意味で聴いていただくに値するものを作ることができたのか少し疑問に思ってるというのが正直なところ。自分でいうのもなんですがクオリティというものを勘違いしているかんじがします。itsmeさんのイラスト・動画などに助けられているだけではと思えるところが大きく。

また、自分らしさや、リスナーとなってくれる方のことをきちんと考えてつくらないと、聴いてもらえないし、自己満足すらできないなと思い始めてます。こんなことを書くと、聴いていただきさらにブログをここまで読んでいただいた方に失礼なことになるかもしれません。ちょっと今考えていることを書いておきたかったので、ご容赦ください。

 

また新作を出すことがあったら、その時はぜひよろしくお願いします!

ありがとうございました。